お酒が大好きなアラフォー男子D輔です。

お酒を嗜む時に必要不可欠なのは美味しいおつまみ。
普段の料理は妻に任せていますが、おつまみくらいはと思い料理をします。

そんな時に自分専用の包丁があり、その自分専用の包丁が"美しく、切れ味もよく、気分が上がる"包丁なら料理を作ることが楽しくなりますよね。

どんな商品でもそうですが、所有欲を満たすのは見た目だけではなく使いやすさや製品へのこだわりがあってこそだと思います。

今回はこの包丁を造り上げる中でどのようにこだわり、美しく仕上げたのかを皆さんにご紹介します。


目次

ダマスカス包丁の制作秘話


Ryda Knivesのダマスカス包丁は、スウェーデンにある工房で造られています。
そしてRyda Knivesの創設者は実際にスウェーデンでシェフをしているシェフ歴15年の"Viktor氏"です。

そんなViktor氏が6、7年前にダマスカス包丁を造るためのプロジェクトを開始しました。
料理人として毎日使う包丁だからこそ妥協できない商売道具。

後ほど詳しくお伝えしますが、鋭い切れ味の"刃"や持ち易い形状の"ハンドル"に加え、美しい見た目の"ダマスカス"により毎日の料理が楽しくなります。

それは料理を作ることが仕事になっているシェフの方でも、毎日家族のために料理を作っている主婦の方でも、たまにしか料理を作らない私のような人にも同じことが言えると思います。

余談ですが私の父親も料理人をしており、海外に料理を教えに行く際には現地の包丁を使うのではなく、毎日使用している包丁をダンボールでぐるぐる巻きにし持ち運んでいました。
肌身離さず持ち運ぶほど、料理人にとって包丁というものは大事なものであり"命"とも言えるのです。

ダマスカスとは


高級な金属加工製品に使われる"ダマスカス"という言葉。
独特の美しい模様により唯一無二の存在感を放ちます。

そんなダマスカスを使用した包丁はプロだけでなく主婦の方にもとても人気なのですが、『ダマスカスって何?』と思う方も多いのではないでしょうか。

ここでは"ダマスカス"について深掘りしてご説明します。

ダマスカスの由来


ダマスカスとは紀元前からインドで作られていた鋼材"ウーツ鋼"の事をいい、ダマスカス鋼の別名がウーツ鋼です。

存在するダマスカス鋼は、インドのデリー市郊外にあるインド最古のミナレット(イスラム教の宗教施設に付随する塔)クトゥブ・ミナールの建造物群に"デリーの鉄柱"が現存し、そのデリーの鉄柱に使用されている鋼材がダマスカス鋼です。

ダマスカス鋼によって造られたデリーの鉄柱は1600年以上経った今でも錆びておらず、非常に優れた鋼材として現代に伝わってきました。

ただ、そのダマスカス鋼の製法は一子相伝のものとなり現代に伝わることがなく謎に包まれたまま。

ではその謎に包まれたダマスカスが現代ではどのように伝わり、造られているのでしょうか。

現代のダマスカスについて深堀りして行きましょう。

現代のダマスカスとは


先程もお伝えしたように、今も尚ダマスカス鋼について謎のままです。

ただダマスカス鋼の研究は今も尚行われており、現代社会においてなくてはならない鋼材となっている"ステンレス鋼"はその研究の中で発見された鋼材です。
研究の中で古代インドで造られたダマスカス鋼は、様々な金属を溶かしゆっくり固めていく最中に金属の固まる温度の違いから別々に固まり模様ができた鋳鉄ですが、 現代のダマスカス鋼は様々な金属を層として重ね、その重ねられた金属を叩くことで人工的に模様を出す方法で造られています。

この"異種金属を重ねて叩く"ということで金属組織が均一化し不純物が取り除かれていく事から、とても精度の高い金属となるため刃物用としての金属の中では※粉末治金法と並んで最高峰とされています。

金属を叩いて造る製法として有名なものとして『日本刀』があります。
日本刀は日本が誇る世界でとても評価の高い刃物です。

金属を何層も重ねて叩き上げて造られることで金属としての精度が上がり、綺麗な模様が浮かび上がるのです。

このダマスカスを使用して芯材を挟むことにより、精度の高い金属により錆びにくい為長く愛用する事ができ、美しい波紋のような模様により見た目からも所有欲を満たしてくれる逸品に仕上がります。

※粉末治金法とは...
原料の金属を粉末状にした後、金型に入れプレス機械で圧縮し焼き固める方法。
溶けるための融点が高い金属や、とても固く切削が難しい金属の成形に使われます。

硬度62HRCの芯材


芯材として使用されているのは、硬度62~63HRCのST650粉末鋼です。

粉末鋼とは先程ダマスカスでの説明にもあった粉末治金法によって造られた鋼です。

ST650粉末鋼はこの包丁のために開発された特別な鋼となっており、ST650粉末鋼を使用する事で"62~63HRC"という"超高硬度"に分類される為シャープな切れ味を長期間保ちます。

美しいハンドル


通常の包丁はストレートな形状のハンドルが多い中"握りやすさ"を最上級までこだわったハンドルです。

こだわり抜かれたダマスカス包丁のハンドルに使用されているのは大自然から選定されたオリーブ材です。

では、何故オリーブ材を使用することになったのか深掘りしていきましょう。

オリーブ材の特徴


オリーブの木は、その名の通りオリーブの実が採れる木です。
そんなオリーブの木の特徴として非常に高い密度の木質にあるといえます。
よく乾燥させたオリーブ材は、とても硬いため叩くと甲高い音がするほど高い密度になっています。
この高い密度により硬くなった木材では、加工後でも強度がしっかりと保たれ長く愛用するダマスカス包丁にはとても相性のいい木材です。

またオリーブには抗菌性のある成分があり、水はけもいいので衛生面でも効果があります。

オリーブ材の木目の美しさ


材木用に真っ直ぐに育てられた杉や檜とは違いユニークで強い木目が特徴的です。

均一的な木目ではなく、波を打つような木目はダマスカスと見た目の統一性もありながら、しっかりと主張している点も所有欲を満たしてくれます。

そんなこだわり抜かれたハンドルの先端には美しい金属細工が施されており、さり気ないおしゃれさも感じられます。

ダマスカス包丁の種類について


包丁には使用用途によって様々な種類が存在します。
マグロの解体ショーなんかで使用されるとても大きな包丁もあれば、細かな作業をするための包丁など多種多様です。

そんな種類の多い包丁ですが、今回ご紹介するダマスカス包丁の種類や使用シーンなどをご紹介します。

三徳包丁とは


刃渡り180mm・240gの包丁です。

"SAN TOKU"として世界共通語にもなっているほど有名な包丁で別名文化包丁ともいいます。
日本ではとても一般的な包丁で、刃の曲線が少なくまな板に接地する部分が多い為、上から押して切るような千切りキャベツなどの使い方に向いています。

また刃幅があるので固めの野菜(根菜類等)でも力が入りやすくサクッと切れます。

シェフナイフとは


刃渡り210mm・250gの包丁です。

世界中で広く使われている西洋の万能包丁で、別名牛刀とも言います。
先程の三徳包丁と比べ刃が緩やかに曲線を描いていることで、アゴから切っ先までを滑らせて切るスライシング(引き切り)に向いています。

シェフナイフではスライシングで刃全体を使って切るので、三徳包丁よりも大きな食材を切る事ができます。

ユーティリティーナイフとは


刃渡り134mm・130gの包丁です。

小型の万能包丁で取り回しがよく、皮むきや小さな食材を切る時等とても使い勝手のいい包丁です。

私自身、おつまみを作る時に1番使用しているのはこのユーティリティーナイフです。

まとめ(感想)


いかがでしたでしょうか?
今回のダマスカス包丁全てに言えることですが、ちょうどいい重さがあります。

元々持っていたステンレス製の包丁はとても軽く使いやすいと思っていましたが、包丁にはある程度の重量が必要なのだと実感しました。

ダマスカス包丁の重さには食材に対する力の入れやすさが備わっており、切れ味がとてもいい為軽い力で切る事ができます。

素晴らしい切れ味と、美しい見た目、
そして長く愛用することの出来る素材の良さを是非皆さんも実感してください。


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公開日 : 2022/3/22


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